植物園は雪の降り積もる冬期間は閉園となる。温室の方は冬期間でも開園していて、南国の植物が来園者の目を楽しませてくれる。熱帯雨林室・亜熱帯室にはバナナが花や実をつけている。食虫植物・ラン室も見ていて面白い。多肉植物室はサボテン科の植物が並んでいる。鉢植えの珍しいサボテンから巨大なサボテンまである。球状の大きなサボテンがあり、中にどのようにして水分を貯め込んでいるのか見てみたいという気持ちを察知してか、表面を鋭い棘で護っている。(2011.12.2)
内水(うちみず)を 棘が護りて 玉サボテン
植物園は雪の降り積もる冬期間は閉園となる。温室の方は冬期間でも開園していて、南国の植物が来園者の目を楽しませてくれる。熱帯雨林室・亜熱帯室にはバナナが花や実をつけている。食虫植物・ラン室も見ていて面白い。多肉植物室はサボテン科の植物が並んでいる。鉢植えの珍しいサボテンから巨大なサボテンまである。球状の大きなサボテンがあり、中にどのようにして水分を貯め込んでいるのか見てみたいという気持ちを察知してか、表面を鋭い棘で護っている。(2011.12.2)
内水(うちみず)を 棘が護りて 玉サボテン
総合博物館の建物はかつて理学部の研究棟であり、初めて室内で人工雪を作った事で有名な中谷宇吉郎教授の研究室があった。2003年に旧中谷宇吉郎研究室の復元を行い展示することになり、当時の研究器具や調度品、資料などが集められ復元された。中谷教授の研究成果を紹介するパネルも展示されている。復元された部屋は博物館に申し込むと入ることができる。壁の天井近くに、雪の上の歩行用具らしい板があったけれど、形は現代のスノーボーとそっくりである。(2011.11・16)
天からの 手紙読む器具 顕微鏡
かつて恵迪寮と工学部の中間辺りに木造一部2階建ての学部寮の楡影寮があった。同寮が閉寮してから20周年目となり、2003年に記念碑を建立しようとの話が出た。元寮生ということもあり、建立委員長の役を努めた。碑文は「ここに僕らの棲み家があった/ここで学んだ 語った 歌った/そして時がながれた/楡影の青春を偲んで/オバンケルの息子たち」と諸案を推敲して決めた。オバンケルとは寮の賄いのおばさんを意味する。寮があったところの林に接して記念碑はある。(2011.11.14)
碑文記す 学び語りし 我が棲家
研究のため動物実験などを行う学部や研究施設には畜魂碑が設置されている。構内には畜魂碑は二基あって、その一つは獣医学部付属病院の裏手にある。秋に訪れてみるとイチョウやカシワの枯葉に埋もれるようにして畜魂碑がある。この碑の初代は1948年に建立されており、2003年に獣医学部創立50周年を記念して碑を新しくした。碑には「動物の命に対する 我らの敬虔にして 悲しみに充ちし心を永遠に」と刻まれている。もう1基は第一農場内にある。(2011.11.14)
狛犬が 護る魂 仲間なり
現在は通り抜けが禁止されているポプラ並木に沿って花木園と称される一画があり、その入口のところにこの顕彰碑がある。碑は北大創基120周年を記念して1996年に建立された。制作者は山本正道である。新渡戸博士は札幌農学校2期生であり、国際連盟事務局次長も務められた。胸像には博士の言葉「I wish to be a bridge across the Pacific.(我太平洋の架け橋にならん)」が刻まれている。秋も深まって花木園のカシワの紅黄葉が博士の功績を讃えるように色付いている。(2011.11.10)
紅黄葉 架け橋の人 飾りたり
ホプラ並木と平行して道があり、道の中ほどから直角に折れると北方生物圏フィールド科学センター生物生産研究農場の建屋がある。広場の草地に真新しい畜魂碑があり、建立年は平成23年10月と記されている。パノラマ写真撮影の1ヶ月前のことである。元在った畜魂碑を新しくしたようで、木製の碑の筆文字が鮮やかである。碑の横のポプラの黄葉が周囲を黄色に染めて、碑も同じ色で調和が取れている。碑の背後には楓だろうか、こちらは紅葉が碑を飾っている。(2011.11.10)
墨痕を 紅葉飾り 畜魂碑
情報科学研究科は11階の建物で、第一農場近くに建っている。この建物に居室と研究室があった現役時代に屋上に上ったことはなかった。退職後構内のパノラマ写真を撮り歩いていて、高い場所から農場の景色を撮る目的で初めてこの建物の屋上に上る。予想通り農場が屋上から足元に広がって見える。農場では稲の収穫作業が行われていて、牧草地には牛が草を食んでいる。札幌の西から南につながる山並みも目の前である。6階建の工学部の建物もここからは下に見える。(2011.9.28)
農場に 市街地迫り 牛休む
総合博物館は、1930年開学の理学部の建物で、開学前年に完成している。このゴシック風の建物に入ると、1階から3階までの吹き抜けがあり、アインシュタイン・ドームと呼ばれている。ドームの3階の天井近くの四方の壁に果物、向日葵、蝙蝠、梟の陶製のレリーフがあり、朝、昼、夕、夜のフランス語が刻まれている。昼夜を分かたず研究に勤しむ研究の場という意味らしい。アインシュタインの名前は後で付けられたようである。天井部分のアーチは優美なものである。(2011.11.8)
レリーフは 研究構え 隠喩なり